工場の定番。QC活動とは!

生産現場改善

皆さんこんにちは。林です。

皆さんの会社ではQC活動されていますか。QC活動という名称ではないかもしれませんね。
小集団活動やZD運動または自主管理活動という名前で活動している会社もあると思います。
名称はいろいろと会社によって異なるとは思いますし、細かな定義は異なりますが、ここではQC活動として統一します。

今回は、QC活動について説明し、目的と導入方法について紹介します。
QC活動自体の進め方は別の機会にしたいと思います。

それでは早速、QC活動について説明します。

QC活動とは

まず、QCとは「Quality Control」の略で、「品質管理」を表す言葉です。
そして、QC活動とは、一言で言うと業務や製品、サービスなどの品質を向上させるための活動です。
現場で働く人々がQCサークルという少人数の活動単位を作り、継続的に問題や課題を解決していきます。
ここで解決する場合に、QC手法を用いて問題課題を解決していくことが特徴です。

日科技連のHPにQC活動の説明ページがありましのたで、興味がある方はリンクへどうぞ。→日科技連のページ

QC活動の目的

次にQC活動の目的は大きく3つあると思っています。この3つの結果として、生産性に影響していくと考えます。

質の向上

目的の1つ目はQC活動の説明でも述べた通り、品質を向上させることにあります。
そもそも「Quality Control:品質管理」なのですから、当然といえば当然ですが。

例えば、いつも同じ工程で不良が発生するといった場合に、
その原因を追究し解決することで不良が発生しなくなったとしたら、それは当然品質向上につながります。
こうした不良品が発生する原因を徹底的に解決していく活動を繰り返し行えば、不良品が作られなくなります。
不良品が市場に出回ることもなくなります。

人を活かす

QC活動はある意味プロジェクトのように進めます。
どういうことかといいますと、有期性があるということです。
つまり、解決すべきテーマを決めて、そのテーマが解決すれば、これで終了となります。
一つのテーマの解決を行う場合に、誰かがリーダーになります。
リーダーはQCストーリーに沿って、解決を進めていく中心的な役割を果たすことで、解決手順を理解していきます。
その他のメンバーはリーダーの指示に従ったり、リーダーに意見したりしながら協力していきます。

こうしたことから、QC活動を何度も繰り返し行うことで不測の事態になった時にも論理的に解決する能力を養うことができるのです。

働きやすい職場の実現

QC活動を進めていくことで、少人数でのグループで進めていきます。
そのため、大人数と異なり、一人一人が意見しやすくなります。というか話さないと進まない状況になります。
結果として、周りの人とのコミュニケーションをとることになります。

また、QC活動はもともと1つ目の目的であった品質を向上させることにありましたが、今では品質以外にも安全や環境、5Sなどテーマに制約を設けずに活動しています。

例えば、「今まで決まり決まっていた座席のレイアウトなんかもQC活動によって変えた!」みたいな活動もあります。

したがって、活動を繰り返せば繰り返すほど、働く職場の環境が働く人々の働きやすい状態に変えることができます。

QC活動の導入方法

QC活動をまだやっていない会社はどのようにして導入したらよいでしょうか。正解はありませんが、以下の手順のように進めてみてはどうでしょうか。

1.経営陣が導入に対して理解し、まずは業務として取り組むことにする。
2.QC活動を導入するための、担当者(事務局)を決める。
3.例外なく各部署で5人~10人程度で活動単位(サークル)を決めてもらう。(リーダーは役職者や年長者など、普段から指示している立場の人にする。)
4.各サークルで解決したいテーマを決める。
5.QCストーリーにのっとってやってみる。
6.資料としてまとめる。←サークル以外の人に理解してもらうため重要です。


QC活動は日本の歴史と関係しています。高度成長時代の初期、日本の製品は「安かろう、悪かろう」という評価でした。
そこで、各企業は品質改善に取り組みました。
こうした歴史があるため、品質改善を行う集団がQC活動の本質です。

ただ、現代の社会において、QC活動の意味、役割が変わってきているようにも思います。
QC活動の考え方を否定するものではありませんが、このやり方にこだわる必要もないと思っています。
別の機会でQC活動のマンネリ化防止についても紹介したいと思います。

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