売上と利益。どちらを重視?

皆さんこんにちは。中小企業診断士のTAKUです。

今回は、企業存続に重要なお金の話です。
ずばり、売上が重要か?それとも利益が重要?どちらを重視すべきなのでしょうか。

もちろん、どちらも重要なことです。(お忘れなく・・・)

そのうえで、どちらをより重要視すべきか、私なりの見解を述べたいと思います。

どちらを重視すべきか、それは、「売上」です。

理由は、売上無くして利益(現金)なしだからです。

利益は売上から費用を引いたものです。(売上-費用=利益)

何を当たり前なことを・・・と思われるかもしれませんが、この式が示していることは重要なことです。

まず、売上について説明します。

売上とは

「売上」は、社内では作れません。つまり社外からとってくるものです。(とってくるという表現は乱暴ですが。)
もっと言うと社外の顧客がくれるものです。

顧客が自社を選んで購入してくれた。この事実が売上となるわけです。

顧客は、多くの場合どこから購入するかを選ぶことができます。
顧客が購入する際、4C(価値、コスト、利便性、コミュニケーション)が大きく影響すると言われています。

購入していただいたという事実は、他社よりも4Cにおいて優位な状況にあったということになります。

逆にこの4要素が他社に負けていると、売上が見通せないということです。

また、売上-費用=利益という計算式をよく見ますと、利益はどう頑張っても売上以上にはならないわけです。
費用がマイナスになることはないためです。
つまり、売上≧利益が成り立ちます。

すなわち、この不等号は利益を大きくしたいのであれば、まずは売り上げを大きくすべきことを表しています。

費用とは

費用というのは売り上げと異なり、基本的にはすべて社内でコントロールすることができます。
さらに、費用という言葉には、罠があります。

それは、物を購入したとしても、費用にはならず、資産になる場合があります。

例えば、有形固定資産や無形固定資産といった固定資産であったり、製造業の棚卸資産などが当てはまります。

つまり、損益計算書(P/L)に記載されている費用は、本来の姿を現しているようで、実は異なっているのです。

そのため、黒字倒産という言葉がありえるのです。
見た目上の費用は何とでもなってしまうということです。

数字上の費用は何とでもできてしまう上、社内の管理状態です。

利益とは

ここまで、確認いただいた最後に、利益について説明します。

最初の計算式(売上-費用=利益)を思い出してください。

売上は社外であり、実態を表しています。

費用は社内であり、実態を表していません。

つまり、利益は、「実態の数字」から「実態でない数字」を引いた値であり、実態ではありません。

よいか悪いかは別として、利益は売上の範囲内である程度は社内で調整できてしまうのです。

この「利益」を「売上」よりも重要視する必要性はありません。

ここで、例を示します。

今期の業績は以下の通りでした。
売上は1000万円でした。
費用は900万円でした。

この状態で、利益は100万円になります。

ここで、今期、実は土地を500万円で購入していました。
土地は固定資産になりますので、費用には入りません。

この状態でも利益は100万円ということに変わりはないのです。

でも、実際の現金の動きは費用の900万円と土地の500万円が出ていくわけです。
1400万円ですね。

つまり、「利益の分だけお金が増加する」というわけではないのです。

これが黒字倒産が発生要因になります。
利益があるけども現金がなくなることで倒産となるわけです。

したがって、利益というより現金の方が重要な要素となりえるわけです。

まとめ

ここまでの内容をまとめますと、売上は実態を表しています。
費用は社内で調整可能な数字です。

つまり、社内で管理すべき数字は費用よりも売上になります。
その次は現金の流れ(キャッシュフロー)が重要になってきます。

とはいえ、利益についても重要な要素であることには間違いありません。
社内で管理できる要素ですから、改善、効率化を行い、少ない費用で同じ売上であれば、当然利益は多くなります。

したがって、費用ベースで改善することは重要なことですが、その費用の内訳を分析することが重要な要素になります。

実態を表していない数字を元にしていたのでは、改善の意味合いが分からなくなってしまいます。

社内の費用低減をする場合には、その元となる費用の数字について注意が必要です。

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