皆さんこんにちは。中小企業診断士のTAKUです。
今回は、工場部門と営業部門の関係についてみていきたいと思います。
工場部門と営業部門の関係が良好な会社であればよいのですが、現在ではあまり良い関係ではない会社が多くなってきているように感じます。
例えば、工場部門からは「営業部門の販売予測や計画がない。」「突然、短納期の要求をしてきた。」という声がある一方で、「工場は大したものでもないのに、納期がだいぶかかっている」「納期の回答が問合せしても回答まで時間がかかる」など、不満の声が上がっているように感じます。
企業が成長している状態のときは、工場部門と営業部門の対立はそれほど発生しませんし、あまり表立って見えてきません。
成長せずに、売上利益が悪化してくると責任のなすりつけが表立って見えてくるものです。
工場部門が感じやすい営業部門への不満には以下のようなものがあります。
・営業は取引先の御用聞きになっている。
・営業は本当の納期よりも短い納期を伝えてくる
・営業の販売予測はあたらない
・営業は工場のことを何もわかっていない。
こういった不満を工場部門は抱いていることが多いように思います。
では、なぜ営業は工場部門にこういった指示を出すのでしょうか?
答えは簡単です。
営業部門は、顧客と折衝しているからです。失敗すると謝罪(責任をとる)するのは営業部門なのです。
つまり、営業部門が工場部門の実態をしらないことには協力体制を敷くことはできません。
工場部門のことを営業が知る必要があるのです。
どうやって知ってもらうのか。
営業部門の人間が工場に聞きに来ることを待っていても絶対に来ません。
工場部門の人間が営業部門を巻き込む必要があるのです。
もう一歩踏み込むと、工場部門の人間が営業部門の情報も取りに行くのです。営業部門から伝わる情報だけではなく、営業部門内の会議などにも参加させてもらうのです。
つまりは、工場部門と営業部門の情報共有が肝心です。
これがないと、工場部門はいつまでたっても「営業部門の数字は正しいのか」といった不満が消えません。
その結果、工場部門が自分たちの生産計画を作ることになってしまい、過剰在庫や欠品となってしまうのです。
過剰在庫であれば、自社の被害だけですが、欠品であれば顧客に迷惑をかけることになるのです。
トヨタ生産方式の一つであるJIT(Just In Time)。必要な時に必要なものを作る。
これを実現するためには、販売計画と生産計画が完全にリンクする必要があります。
それもサバを読まない数値である必要があります。
営業部門は正しい数量、納期を少なくとも工場部門に伝える必要があります。
工場部門も生産能力をサバ読みせずに正しい数量、納期を示す必要があるのです。
同じ会社です。営業部門も工場部門も情報共有して効率の良い経営をしていきましょう。
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